江戸庶民の暮らしと粋な船遊びの原点を知る「深川江戸資料館」

下町の風景

屋形船に乗る前に東京街歩きを楽しもう!今回は深川へやってきました。

江戸時代末期、天保年間の深川佐賀町の街並みを再現したリアルな展示が人気の「深川江戸資料館」です。

深川江戸資料館

庶民の暮らしをリアルに実体験できる「深川江戸資料館」

東京メトロ半蔵門線もしくは、都営大江戸線「清澄白河駅」を降りて徒歩約3分。

そうです。最近おしゃれなカフェで注目を集めるあの清澄白河です。

ここに来るのは実は2度目で、1度目はなぜ来たかも覚えていないほど昔(苦笑)。歳は取りたくないものです。

さて、この資料館。地下1階から地上2階までの吹き抜け空間になっており、所せましと長屋や八百屋、米屋、火の見やぐらなどを展示しています。

今回注目したのはもちろん船宿!ではさっそく中をのぞいてみましょう。

船宿は江戸時代のタクシー「猪牙船」を配車してた

掘割に浮かぶちょき船

隅田川河口が埋め立てられてできた深川。資料館で再現している深川佐賀町は、たくさんの掘割が入り組み、水運の拠点として発展していたそうです。

掘割沿いにはたくさんの蔵が並び、荷揚げした物資を保管していたとか。

ここから江戸市中へ出るのに便利なのが船。時代劇などでも、猪牙(ちょき)船に乗って移動するシーンがよく描かれていますよね。

なぜ「猪牙」というのかというと、イノシシの牙のように舳先(へさき)が細長く尖っていることからそう呼ばれるようになったとか。

裏浅草(山谷のあたり)と呼ばれる新吉原の遊郭に通う客がよく利用したので、山谷船とも呼ばれたそうです。

いまでいう水上タクシーのような存在だったのでしょうね。船宿はタクシー待ちの客がくつろぐ場所。

資料館では2つの船宿が再現されています。

船宿「相模屋」

船宿「相模屋」

こちらの「相模屋」さんは派手めの船宿という設定だそうです。

派手目の船宿という設定

お隣は「堅実」という設定の船宿「升田屋」さん。

堅実という設定の船宿「升田屋」

この猪牙船。船体が細いので、こぐのはとても大変だったそうで、船頭さんの技術は相当なものだったとか。

池波正太郎さんの「剣客商売」シリーズで、おはる(漁師の娘という設定)がよく船を操り、秋山小兵衛を鐘ヶ淵から江戸市内へ送るシーンがでてきますが、凄腕だったということですね~。

この猪牙船をチャーターするお値段は大変高かったそうで、庶民はとても手が出ませんでした。吉原に通う客が利用するぐらいですから、当然お金持ちの乗り物ですよね(叶姉妹が乗る貸切リムジン?)。

高速艇だった猪牙船

船頭さんは高収入で、女性には良くモテたそう。いつの時代も「デキる男」は憧れということでしょうか。

屋形船で人気の「天ぷら」は江戸時代のファストフード

船宿を抜けると火の見やぐらがある少し広い場所にでてきます。

天ぷらは江戸時代のファストフード

広場には天ぷらを売ってる「床店」、現代の喫茶店である「水茶屋」、そして二八そばの屋台もあります。

天ぷらは串に刺して提供されており、当時はおやつとして気軽に食べられていたとか。そういう屋台があったら私、通っちゃいます(揚げ物好き)!!

タネはもちろん江戸前で、穴子、芝海老、こはだ、貝柱、するめなど。

二八そばの屋台

そばは縄文時代から栽培されていたそうですが、現在のように製粉して麺にして食べられるようになったのは、江戸時代になってからだそう。つなぎ(粘るもの)をそばと混ぜることで麺状に加工することが可能に。

いわゆるつなぎ二、そば粉八の割合で打って作ったのが「二八そば」の始まりという説と、そばの値段が十六文だったから「二八(二×八=十六)」と呼ばれたという説もあるようです(さすが駄洒落好き!?)。

時代劇でもおなじみの蕎麦屋は、屋台を担いで売り歩くいわゆる「荷売り」スタイル。

すぐそばに天ぷらの屋台があり、そばを食べるときにひょいと乗せて食べたらおいしかったから、天ぷらそばが生まれたのかもしれませんね。

現在のようなカラッと揚げた天ぷらが食べられるようになるのは江戸末期頃。衣に卵を入れるなど工夫して、高級料理店で出されるようになっていったそうです。

いまでは屋形船の中でも高火力で調理できるようになったので、揚げたてのサクサク天ぷらが食べられるようになりました。当時の人が知ったらうらやましがるかもしれませんね。

東京で屋形船を楽しむ前におすすめの立ち寄り先「深川江戸資料館」

季節ごとの展示がおもしろい深川江戸資料館

いかがでしたでしょうか?

「深川江戸資料館」では、ボランティアガイドさんが大活躍。さらっと見学してしまうとわからない展示物の細かい説明などをしてくれてよりいっそう楽しめますよ。

季節ごとに展示を入れ替え、四季折々の江戸の町を実体験させてくれる「深川江戸資料館」。ぜひ船遊びの前に立ち寄ってみてください。

天ぷらの話を聞いてたら食べたくなってしましました。ここで江戸時代にタイムスリップした後は、屋形船でおいしい天ぷらを食べにまいりましょう!

▼ おいしい天ぷらが味わえる東京・深川の屋形船

■施設概要
江東区深川江戸資料館
開館日:
9時30分~17時(入館は16時30分まで)
小劇場・レクホールは9時~22時
第2・4月曜日(ただし祝日の場合は開館)休み、年末年始(12/29~1/3)、臨時休館(設備点検・展示替え等)あり
住所:東京都江東区白河1-3-28

 

アクセス:
・都営大江戸線もしくは東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」A3出口より徒歩約3分
・都営バス 豊海水産ふ頭~亀戸駅「門33系統」で「清住庭園前」下車徒歩約3分、葛西駅~秋葉原駅「秋26系統」で「清澄白河駅前」下車徒歩約4分

入館料:大人400円、小中学生50円(団体20名以上で割引あり)
中川船番所資料館、芭蕉記念館の3館回れるお得な共通チケットもあります(大人500円、小中学生100円)

 

徒歩だと、中川船番所資料館から深川江戸資料館まで約1時間、資料館から芭蕉記念館までは約15分ぐらいです。

≫【保存版】深川・門前仲町・清澄白河×屋形船はこうして楽しむ!

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