東京・品川には屋形船を運行している船宿さんがたくさん!天王洲運河や北品川など、すぐに隅田川へ出られるので実はとても便利なんです。
品川宿は江戸を出た最初の宿場町として栄えてきました。品川浦は「御菜肴(おさいさかな)八ヶ浦」と呼ばれていたそうです。
今回は5回に渡り、江戸前の海が広がっていた品川の歴史、屋形船に乗る前に気軽に立ち寄れる観光スポット「品川神社」、「品川駅」がなぜ港区になったのかについてご紹介していきます
江戸城へ魚を収める漁村の一つ品川浦
品川浦は、江戸城発展に伴い形成された漁村。遠浅の海で豊富な漁獲高を誇り、城に江戸前の鮮魚を納める「御菜肴(おさいさかな)八ヶ浦」の一つとして発展してきたそう。
「御菜肴(おさいさかな)八ヶ浦」は、金杉、本芝、品川、大井御林、羽田、生麦、新宿(子安)、神奈川の8つの漁師町からなっていたとのこと。
人口100万人の都市といわれた江戸を流れる河川から豊富な栄養分が海に注ぎ、品川の前の海にはたくさんの魚が生息していたようです。
1843年の品川で獲れた魚介類のリストは「鯒(こち)、ひらめ、芝海老、沙魚(ざこ)、白魚、あいなめ、イカ、キス、うつぼ、イシモチ、小鯛、黒タイ、ボラ、さより、カレイ、ほうぼう、あかえい、鰆、赤貝、ハマグリなど」と品川宿の明細帳に記載がありました(品川区立 品川歴史館の資料より)。
いまではちょっと考えられないような豊富さですね!
品川はマグロの鉄火巻発祥の地!?諸説あります
品川といえばもう一つ、海苔の産地として有名。養殖が盛んに行われてきましたが、東京港建設のため1962年にその歴史を閉じます。
海苔を巻いたあられのことをなんで「品川巻き」っていうのか謎でした。「品川=海苔の養殖が盛ん」てことで、ここが発祥ということだそうです。
それからもう一つ、マグロを巻いた「鉄火巻」も品川生まれの食べ物だという説もあります。
「鉄火」は真っ赤に熱した鉄ということで、マグロの赤い色がそれに似ていたからという説。昔の鉄火場(賭博場)でばくちをしながら、片手で手軽に食べられる食事というところからという説など、いろいろあるようです。
全然関係ありませんが、人気アニメ、アンパンマンのキャラクターで「鉄火のまきちゃん」っていましたよね。粋でイナセなまきちゃんは、結構好きなキャラでした。
品川発祥なのではといわれる根拠は、旧東海道沿いに賭場(鉄火場)があったことと、海苔の養殖が盛んだったこと。鉄火場の食事では、海苔で魚を巻く習慣があったことから、そういわれているとか。
こちらもなかなか面白い説ですね。サンドイッチ発祥に似てます。
さて、次回は東海道53次の第一番目の宿場町として栄えた「品川宿」とその鎮守である「品川神社」についてご紹介しましょう!
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