東京・屋形船を楽しむ前に気軽な街歩きをご紹介しているシリーズ2回目。
なんとなく屋形船というと隅田川・浅草ってイメージが強いようですが、品川も古くから水運が栄え、隅田川にも簡単に出られるので、船宿が多いんです。
私個人的には、むしろ浅草よりも、江戸時代の趣が感じられて結構いい雰囲気なのではないかと思います。
今回は前回ご紹介した「品川発祥のものあれこれ」に引き続き、東海道第1番目の宿場町として栄えた品川宿とその鎮守である「品川神社」についてご紹介しましょう。
広重の浮世絵にも描かれた宿場町「品川宿」
品川宿は江戸時代に整備された東海道第一番目の宿場として整備。中山道の板橋宿、甲州街道の内藤新宿、日光街道・奥州街道の千住宿と並び、江戸四宿と呼ばれていたそうです。
参勤交代の大名や旅人などが行き交うだけではなく、岡場所(遊郭・飯盛旅籠屋)としてもたいそうな賑わいだったとか。「北の吉原 南の品川」と呼ばれていたそうですよ!
品川浦界隈には、幕末藩士が密儀を行った「土蔵相模」や、新選組が常宿にしていた「幕府御用宿釜屋跡」などの史跡が残されています。
また、品川宿周辺には行楽地がたくさんありました。将軍家の鷹狩り地、休憩場所として設けられた品川御殿。桜の名所として「御殿山の桜」は有名でした。
この他にも海晏寺の紅葉が有名ですし、品川沖の潮干狩り、釣り、船遊びもさかんに行われていたそうです。
品川宿の鎮守である「品川神社」
品川神社は1187年、源頼朝が海上交通の安全と祈願成就の守護神として、安房国・洲崎明神である天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)を勧請してお祀りしたのが始まりといいます。
その後、1319年に鎌倉幕府の執事として活躍した二階堂貞藤(にかいどうさだふじ)が、産業の守護神として宇賀之売命(うがのめのみこと)を勧請。宇賀之売命は伏見稲荷大社などでもお祀りされている「お稲荷さん」として有名ですよね。
さらに1478年、太田道灌が素戔嗚尊(すさのおのみこと)を勧請し、有名な品川神社例祭「天王祭り」が始まります。
天王祭りは目黒川を挟んで対岸にある「荏原神社」でも行われています。荏原神社は「南の天王祭り」、品川神社は「北の天王祭り」です。
このお祭りのハイライトは「神輿」の城南担ぎ。城南担ぎとは、担ぎ手が前を向かずに向かい合って担ぐのが特徴だそう。
普段私たちがよく見かけるは「江戸前神輿」といわれるもので、わっしょい、わっしょいという掛け声とともに、担ぎ手が前向いて進んでいきますよね。ていうか、前を向かずに重いものを担ぎながら進むって、かなり難易度が高くないですか?
こちらのお神輿の重さは約1.4トンあるそうです。これを担いで、53段の急な階段を上る「宮入り」は圧巻で、毎年大勢の見物客で盛り上がるといいます。
お祭りは6月上旬。来年はぜひ見てみたいものです。
さて、次回は「品川神社」にある富士塚と境内にある稲荷社などをご紹介します。
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