日本の伝統的な民族衣装である「着物」。
もちろんルールはありますが、それに縛られてばかりいては面白くない!
ということで、最終回の今回は、昔から続く着物の良いところを受け継ぎながら新しい感覚をプラスする、新しい楽しみ方に注目してみました。
毎年日本橋で行われている日本最大級の着物文化イベント「2018年きものサローネin日本橋」でみかけた、ユニークな小物遣いのコーディネートをご覧あれ~。
▼これまでの「2018年きものサローネin日本橋」取材レポート
着物の小物をアレンジして自分流の着こなしはいかが?
着物を仕立てたり、リメークする勇気やお金はないけれど、自分なりのアレンジを加えてみたい!
そんな方にオススメなのが、着物に合わせる小物に工夫を凝らすこと。
気軽に取り入れられ、気分によってアレンジも自在な小物たちを、10月に開催された「2018年きものサローネin日本橋」の「きものカーニバル」からご紹介します。
「2018年きものサローネin日本橋」とはどんなイベント?
10月5日〜7日/10月13日〜14日に開催されたきものファッション&カルチャーイベント。
5日〜7日に日本橋室町野村ビル5・6階行われた「きものカーニバル」には、着物や着物に関連する商品を扱う100近いショップが出店。ワークショップなども行われました。
着物を彩る小物たち「帯」
同じ着物でも、帯を変えるだけでその印象はガラリと変わります。
作家による1点物なら、ぜひ自分だけの柄を見つけてみてください。
愛犬のイラストが入った帯や、自宅近所の景観をイラストにしたものなど、自分にゆかりのある柄は、身につけているだけで愛着がわいてきます。
今の流行に乗ってみるのも良いかもしれません。
くまモン柄やパンダ柄、ヒョウ柄の帯もあるんです。
堅いイメージのある着物を、こんな愛嬌のある帯で着こなしてみるのも良さそうです。
染にこだわった帯も注目です。
上の写真はろうけつ染の帯。この帯は、色合いがかなり独特です。着物とは異なった色感、質感でオリジナルのコーディネートを楽しんでください。
結び方で個性を表現!同じ帯でも表情を変える
帯は、結び方にも沢山の種類があります。
着物を着る上で、帯を結ぶのは四苦八苦する要素の一つかと思いますが・・・。
上写真の「なにわ結び」は、一人でも、あっという間に結べます。
その秘密は、結びにゴムを使用すること。ゴムは結んだ帯に隠れてしまうので、外からは見えません。
アクセサリー遣いのプロになる!可愛い帯留たち
帯留は、いわゆる「帯のブローチ」のようなもの。
布で作ったもの、焼き物、ビーズと様々な素材のものがあります。
猫や花といった定番モチーフの他、雪だるまや落ち葉など季節を感じられるモチーフもあり、シーズンごとに付け替えて楽しむのもオススメです。
粘土や木彫りの帯留は、価格も手頃で何より温かみがあります。気に入った1点を見つけておしゃれにプラスしてみてください。
細かい細工が施された金工の帯留は、意外に着物にマッチしますよ。
トンボ玉やビーズは涼やかで、夏に使うとぴったりきます。重ね付けしてもおしゃれなんです!
陶器製の帯留もたくさんあります。これはどうやって着物につけているの?と思われた方もいるでしょう。
実は写真の「→(やじるし)」のような、帯に刺せる形状のものが付いていて、これで着物に装着します。
におい袋で、おしゃれ+香りが一緒に楽しめるというアイデア品!
この匂い袋は変わっていて、裏と表で絵柄が違うんですよ。こんな遊び心、粋ですね!
襟元にちらりと除くおしゃれ心!半襟の演出
長襦袢の襟に縫い付けて使用する半襟は、もともとは、食事やお化粧の際に着物の襟を汚れから防ぐために使用されていました。
ただ現在は、おしゃれの要素が色濃くなって、刺繍が入ったものなど様々な趣向が凝らされたものが多くなりました。
半襟は、顔に近い襟元を飾るため、顔映りに注意して選ぶのがポイントです。
上級者に見える小物使い!コーディネートのいろいろ
女の子は、化粧道具など色々荷物がありますよね。
普段使用しているカバンでも着物とのコーディネートはできますが、せっかくなら、和のテイストで統一してみたいもの。
定番のちりめんや絹織物を使用したものは、柄や色合いに工夫が施されコーディネートの幅を広げます。
また、これらの素材は、普段使用しているコットンやポリエステルでは発色できない色合いが魅力的です。
上写真の和紙を使用したトランクは、昭和レトロを感じさせます。軽く丈夫で、撥水加工も施され、使い勝手も良好です。
全部紐で創られてる!?かんざし
髪をアップにして、見返り美人にトライ!
このかんざしは、すべて右上のような紐だけで作られているそうです。日本の技を感じますよね。
現代風アレンジがかわいい草履
草履も現代風にアレンジが進んでいます。
みてください、この柄!!
普段着のサンダルとしてもかわいく使えます。
着物を彩る小物たちまとめ
着物を彩る小物たち、いかかでしたか。
小物を取り入れるだけで、コーディネートの幅はグッと広がります。
値段も手頃で、着物初心者でも簡単に取り入れられるところも魅力の一つ。
また、着物の時だけでなく普段使いにも重宝します。
コーディネートの幅を発見すると、もっともっと着物が着たくなってくるはず。
自分には無理と決めつけないで、もっと気軽に着物を楽しみましょう!!
■取材協力
「2018年きものサローネin日本橋」
●2018年10月5日(金)〜7日(日)YUITO「きものカーニバル」「きものマルシェ」
会場:日本橋室町野村ビル5・6階
●2018年10月13日(金)〜14日(土)きものコレクション
会場:COREDO室町1 4・5階
主催:きものサローネ in 日本橋実行委員会
会場協力:日本橋三井ホール/ 野村コンファレンスプラザ
特別後援:三井不動産株式会社/ 野村不動産株式会社
▼「2018年きものサローネin日本橋」取材レポート