日本を代表するエンタテイメントとして、屋形船は魅力的なコンテンツ。東京で楽しむ水辺のレジャーとして、屋形船をもっと盛り上げたい。さらに訪日外国人の方にも快適に楽しんでいただきたい。
そんな思いから品川区協力のもと、品川浦の屋形船事業者、旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会の方々、天王洲・キャナルサイド活性化協会などが力を合わせ、新しいアクティビティを企画。訪日外国人向け「東京゛屋形船”ナイトクルーズ・エンターテイメント」が2019年10月8日(火)からスタートしました。
【前編】では企画内容の概要紹介とともに、品川から屋形船を楽しむ魅力、おすすめポイントをご紹介しました。
【後編】では実際に編集部チームが体験乗船。東京の水辺を楽しむプレミアムライブ「天王洲・キャナルアートモーメント2019」を屋形船から鑑賞する特別プログラムを満喫してきました。
それでは早速ご紹介してまいりましょう。
天王洲キャナルサイドへ集合!関係者向けプレクルーズがスタート
プレクルーズが行われたのは2019年10月6日(日)。天王洲では4日(金)から「天王洲キャナルフェス2019秋」が、さらに5日(土)、6日(日)は東京の水辺を楽しむプレミアムライブ「天王洲・キャナルアートモーメント2019」が同時開催。
大勢の観光客でにぎわう天王洲から出発です。まずは、訪日外国人向け「東京゛屋形船”ナイトクルーズ・エンターテイメント」の成功を祈り、屋形船の展望デッキで鏡割り。

クルーズ成功を祈願して鏡割り
その後、品川浦に船宿がある「平井」「大江戸」の屋形船2隻に分かれて、クルーズ体験スタートです。
「屋形船の達人」スタッフはブルーの「平井」さんの屋形船でした!
船内には多言語に対応した案内表示や説明ビデオを用意
各自席につくと目についたのは、英語での表記。テーブルの上にも屋形船のルートマップや見どころを英語で紹介する案内ガイド、英語メニューが用意されていました。
モニターには東京観光の案内ビデオ、屋形船の注意点などもアナウンス。
VTRは今回の企画・販売に携わった「ボヤジン(Voyagin)」とケーブルテレビ品川で作成されたそうですよ。
屋形船といえば、揚げたての天ぷらが有名ですよね。ところが、訪日外国人の方から「天ぷらの食べ方」がよくわからないという指摘があり、ビデオ等ではそちらの説明も丁寧にされていました。
外国の方にも江戸前天ぷらのおいしさを、ぜひ楽しんでいただきたいもの。きめ細やかな配慮がされていると感じました。
「東京゛屋形船”ナイトクルーズ・エンターテイメント」のお料理をダイジェストにご紹介
実際のクルーズで提供されるお料理の一例です。今回私たちは「平井」さんの屋形船。お料理は船宿やクルーズ時期によって少しずつ異なるそうですよ。
外国人の方向けを意識しているせいか、鶏のから揚げやつくねなど、日本的でありながらも外国の方にもおなじみな内容になっています。
もちろん、揚げたてのサクサク天ぷらも登場!アナゴや白身魚、エビ、イカ、野菜など、旬の素材を使ったものは、外国人の方にも喜ばれるのでは?
取材に同行したカビルはムスリムなので、豚肉やアルコールはNGです。でも、鶏肉や魚介類、枝豆などはOK。ムスリムにも配慮されたメニュー内容なのではないでしょうか。
そして屋形船といえば、ドリンク飲み放題付き!ビールやサワー、ハイボール、カクテルなどの他、ソフトドリンクメニューも充実していました。
コースの最後にはぜいたくにもカニ汁と季節の炊き込みご飯。そしてお漬物、デザートです。
正直、天ぷらの量が多くてお腹いっぱい・・・。それでもついつい箸が進み、明日の体重測定が恐ろしい(涙目)。
質問「屋形船はこんなスピードで走るものなのでしょうか」
私たちと同じテーブルを囲んだ女性お2人は、台湾女性向けのインバウンドメディア「Japaholic(ジャパホリック)」から取材にいらした記者さんたち。猛スピードで走る屋形船にびっくり!
そこで「屋形船とはこんなに速いスピードで航行するものなのですか?」との質問。
どうぞご安心ください。普段はこんな速くありません。
夜鑑賞予定の「天王洲・キャナルアートモーメント2019」に間に合わせるため、大急ぎで永代橋を目指していると思われます。
というか「平井」さんの屋形船が速い??「大江戸」さんの船を追い越し、みるみるうちに置き去りにしていっていました(笑)。
実際のクルーズでは、お台場で撮影タイムを設けるなど、水辺からの東京観光を存分に楽しめると思いますよ!
「東京゛屋形船”ナイトクルーズ・エンターテイメント」遊覧コースをダイジェストにご紹介
今回は関係者向けのプレクルーズで時間の関係上、光の速さで飛び去って行きましたが、実際にはこんな景色が楽しめる(はず)と思われます。
「天王洲アイルを出発」
「お台場シーサイド公園」到着
「レインボーブリッジ周辺で記念撮影」
「日本文化体験」

着物着付け体験など(一例)
「隅田川遊覧とスカイツリー」
「勝鬨橋を通過」

勝鬨橋
「レインボーブリッジ下を通過」
「天王洲 T-LOTUS桟橋」に帰港
遊覧コースは、隅田川の永代橋で折り返し、勝鬨橋とレインボーブリッジ下をくぐり、天王洲アイルに戻ります。帰りは屋形船からきれいにライトアップされた東京タワーが見えるポイントがあるので、どうぞお見逃しなく!
普段はあまり橋の下などを見上げる機会がないので、ちょっとおもしろい体験になると思いますよ。
また、レインボーブリッジは歩いて渡れる(無料)ので、お台場海浜公園を散策するだけではなく、屋形船に乗る前にぜひそちらの体験も楽しんでみてはいかがでしょうか。
屋形船の上から「天王洲・キャナルアートモーメント2019」を鑑賞
そして今回の関係者向けクルーズのハイライト。「天王洲・キャナルアートモーメント2019」を屋形船の上(展望デッキ)から鑑賞です。
天王洲運河上に係留した台船を特設ライブステージにしたイベント。運河沿いのビル壁面を利用したプロジェクションマッピングも併用し、水辺空間で「日本文化とアートの発信」を体験できるというものです。

大井権現太鼓保存会
10月6日(日)は、大井権現太鼓保存会による演奏からスタート。
雷光炎舞「かぐづち-KAGUZUCHI-」と大井権現太鼓保存会とのコラボパフォーマンス。
そして最後はジェントル・フォレスト・ジャズ・バンドによる圧巻のライブです。
昨日までの暑さが嘘のように涼しくなった東京。屋形船の展望デッキは少し肌寒く、これからのクルーズは防寒対策も必要かもしれません。
下船した後もカフェやバーなどでゆっくりと余韻を楽しめるのが、天王洲のいいところでもあります。
「東京゛屋形船”ナイトクルーズ・エンターテイメント」は訪日外国人方向けの体験クルーズですが、通常の屋形船ももちろん運航しています。こちらは品川浦からの出発になりますが、船宿周辺には二次会で楽しめるお店もたくさんありますよ!

船宿「むつみ丸」のところに「一龍屋台村」があります
「屋形船はちょっと敷居が高い」と感じている方。まだ屋形船を体験したことがない若い世代の方。ぜひ一度、お江戸エンタテイメント・屋形船を楽しんでみてはいかがでしょうか。
「屋形船の達人」なら条件に合う船を乗合・貸切ともにお探ししてご紹介できます。皆様のご利用をお待ちしていますねー
「屋形船の達人」事務局Nに今回のクルーズおすすめポイントを聞いてみた!
「屋形船の達人」事務局のベテラン手配マスター・Nが実際に乗船してみての感想です。
『屋形船に乗って食事と東京ウォーターフロントの景色を楽しむ、というだけでもかなり楽しい体験です。
今回はさらに、大掛かりなショーを鑑賞するというエンターテイメント性の高さもあいまってインパクトがありました。
実際の「東京゛屋形船”ナイトクルーズ・エンターテイメント」では、ここまでの大掛かりなイベントではないものの、外国人の方に喜んでもらえそうな、ユニークなアクティビティが用意されていますね。
屋形船の乗船経験は何度かありますが、これまでの「いわゆる宴会感」とは異なった楽しみ方ができそうなので、新しい東京観光のひとつになりそうと思います!』
『明日から運航する東京“屋形船”ナイトクルーズ・エンタテイメント」ですが、気候を考えるとにデッキに上がっての記念撮影に、防寒対策は必須と思います。
昨日の時点でデッキにいるのはなかなかきついものがありました。海風が強く吹くとかなり寒さを感じてしまうので、事前のアナウンスは必要かなと思います。
さらに、うっかり薄着で乗船してしまったお客様に、何か毛布(ひざかけ)とか、ベンチコートみたいなレンタルがあると親切かなと思います』
せっかくの迫力のあるショーだったのですが、今回の屋形船からは背後からの鑑賞で残念!次回天王洲でプレミアムライブを見る機会があれば、正面から楽しみたいなと思いました。
カビルに今回のクルーズ、訪日外国人目線で感想を聞いてみた!
続いて今回、初めての屋形船体験となったわが社のシステムエンジニア、カビル(バングラディッシュ出身)に感想を聞いてみました。
初めての屋形船体験はどんな感じ?
『日本に来日してから初めて屋形船に乗りました。いつもテレビやインターネットで見て、乗ってみたいなと思っていました』
『屋形船は、外国人が東京観光で特に見てみたいと思う場所、東京タワー、東京スカイツリー、レインボーブリッジなど、すべてをカバーしているので素晴らしいと思いました』
『お台場のモニュメントや小さな島(台場跡)なども見ることができましたし、屋形船が猛スピード(!?)で駆け抜けていくのは本当に楽しかったです』
ちなみにカビルの母国、バングラディッシュで雨季の時は、ボートで学校に通ったりすることもあるそうですよ。
ムスリムにとって屋形船のお料理(メニュー内容)はOK?
『屋形船で出してくれたお料理はとても美味しかったです。特にイスラム教徒の人々にとっては、非常に多くの選択肢があったので良かったと思います』
『今回提供されたお料理、ムスリムで禁止されていないのは、野菜メニュー(枝豆とか)、天ぷら、チキン、スイートポテト、デザート(杏仁豆腐)などでした』
『ただし、鶏のつくねや肉の加工品などは、どんなものが使われているかの説明やハラール認証が必要です。豚肉・アルコールは禁止なので、豚肉エキスやお料理酒などの使用有無がわからないと食べることができません』
『今回特によかったのは揚げたての天ぷら!私たちムスリムにとって、最も美味しく、魚、魚介類、野菜など次々でてきてよかったです。また、飲み物が飲み放題というのも魅力的でした』
屋形船は体の大きな外国人にとって窮屈?
『座席は掘りごたつ形式だったので快適でした。でも、屋根の高さは6フィートぐらいだから私には少し厳しかった(笑)』
私たちが座ったテーブルは通常6名定員なので、体の大きな外国人の場合、6名座ると少々横幅も狭いと感じるかもしれませんね。
「東京“屋形船”ナイトクルーズ・エンタテイメント」の魅力は?
『豪華客船もそうですが、日本の屋形船も見知らぬ人と同じテーブルを囲み、一緒に楽しい時間を過ごすのは素晴らしい体験だと思います』
『異なる国の人々との新しい出会い。そして、食事やお酒(私は飲めませんが)を同じテーブルでとることで会話が弾みます。東京の魅力的な観光スポットへ、レストランごと運んでくれるのは、外国人にとって便利で素晴らしい体験になることでしょう』
『次回は、私の婚約者をこのプログラムに、連れて行ってあげたいと思います!』
屋形船から見た「天王洲・キャナルアートモーメント2019」の感想は?
『パフォーマンスはただただ、息をのむようなものでした。火やライトを使った雷光炎舞「かぐづち-KAGUZUCHI-」は本当にすごかったです。時間がたつのも忘れて夢中になりました。大井権現太鼓保存会のリズムも素晴らしかった』
『Gentle Forest Jazz Band(ジェントル・フォレスト・ジャズ・バンド)の演奏までたっぷり楽しみました。ただ、ちょっと後半は寒かった(笑)』
訪日外国人向け「東京“屋形船”ナイトクルーズ・エンタテイメント」体験まとめ
屋形船はいつもと違う東京の顔を楽しめる非日常エンタテイメント空間。家族の特別な日のお祝いや会社の周年記念パーティなど、贅沢な気分も味わえます。
地方から東京へ観光にでかけたついでに、人混みを避けてゆったりと食事をしたい場合にもぴったり!海外からのお客様をお招きしての接待に喜ばれること間違いなしです。
「東京“屋形船”ナイトクルーズ・エンタテイメント」もおすすめですが、まとまった人数での貸切船のご利用もぜひ!少人数なら乗合船のご案内も可能ですよ。
東京・屋形船のことならぜひ「屋形船の達人」にお尋ねくださいね。
≫東京“屋形船”ナイトクルーズ・エンタテイメントのご紹介前編はこちら
「東京“屋形船”ナイトクルーズ・エンタテイメント」概要
運航期間:2019年10月8日(火)~2020年3月31日(火)
※毎週火曜日運航、ただし年末年始、休日は除く
運航時間:毎回19時出航(21時30分頃に帰港予定)
乗船場所:天王洲 T-LOTUS桟橋
(東京都品川区東品川2丁目先 品川区天王洲アイル第三水辺広場隣接)
乗船定員:30名(申し込み先着順)
※定員は使用する屋形船により変動あり
参加費用:13,000円/名(消費税込)
申し込み先:特設WEBページより、各運航当日16時まで受け付け【終了】
ヴォヤジン(Voyagin)
■取材協力・主催
一般社団法人 天王洲・キャナルサイド活性化協会
【共催】三河屋/平井/船清/大江戸/むつみ丸/中金/丸裕/丸長/幸吉丸/縄定
【協力】旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会/寺田倉庫
【企画協力】アミューズ
【制作協力】Voyajin/ケーブルテレビ品川
【後援】品川区/一般社団法人天王洲総合開発協議会/品川浦・天王洲地区運河ルネッサンス協議会
▼屋形船をもっと楽しむ東京街歩き【品川編】
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